自己破産は借金返済が不可能な場合の切り札

どうしても借金が返済できないときは?

自己破産とは、一般的に最も有名な借金解決の方法で、裁判所が主
となり債務者の財産を債権者、つまりお金を貸している会社の全員に
公平に分配し、破産した債務者の債務を整理して債務者に生活の立て
直しと再出発のチャンスを与える制度と言われています。つまり裁判所
が本人を「支払不能」と認めた場合に、借金をゼロにしてもらえる制度と
いうことです。

どのような手続きかというと、自己破産とは、裁判所が債務者本人を支
払不能と認め、また借金の借入理由に免責不許可事由(ギャンブルや
浪費など)がなければ、必要最低限の財産以外は全て処分してお金に
変え、各債権者にその債権額に応じて返済するという手続きのことです。

自己破産をすると、最低限の財産以外は全て処分されてしまいますが、
借金も全てなくなりますので、いわゆる債務整理の最後の手段とも言え
ます。 

(1)自己破産の特徴

・借りているすべての借金の返済義務がなくなる、つまり借金がゼロに
 なるということです。
・自己破産を弁護士・司法書士に依頼した場合、法律上すぐに返済の必
 要がなくなり、取立てもできなくなります。 
・信用情報機関に事故情報として登録されてしまうので、個人信用情報、
 例えばクレジットやローンなどの取引内容や支払状況などの情報機関に
 登録され、5年〜7年の間は借り入れやローンが組みにくくなり、カード
 が作れなくなります。
・破産者の本籍地の破産者名簿に記載されます。ただしこれは本人以外
 は閲覧できません。
・破産が決定するとその直後から約三ヶ月間、資格が制限されます。
 (資格の例としては・・・弁護士・公認会計士・税理士・司法書士・
  社会保険労務士・行政書士・各士業、株式会社・有限会社の取締役・
  監査役、合名・合資会社の社員、警備員、生命保険募集人、遺言
  執行人・建設業者、風俗営業者など)
・自己破産により借金の免責が確定した後は、7年間は再び自己破産で
 きません。 
・債務者が自己破産をすると、債権者は税務上の優遇措置を受けること
 ができます。

(2)自己破産のQ&A 

・自己破産したことが戸籍や住民票や免許証に載るのですか?

自己破産によりその情報が記録に残ったり、他人に漏れることはありま
せん。 

・自己破産したことを家族や会社に知られる可能性はありますか? 

家族や会社に知られずに自己破産することは可能です。しかし、会社に
借り入れがある場合は知られる可能性があります。また破産を申し立て
る時には、同居している家族の収入を証明する資料(給与明細等)を
裁判所に提出しなくてはなりません。

・自己破産をすると勤めている会社を解雇される可能性はありますか?

自己破産を理由に解雇することは法律で禁じられています。

・配偶者が借金した場合は、その妻又は夫は代わりに借金を返済する
 義務があるのですか?

原則として保証人になっていない限り、夫婦であっても代わりに借金を
返済する義務はありません。借金をした本人以外に返済を迫るのは法律
で禁止されています。

・自己破産は誰でも利用できるのでしょうか?

支払不能の状態と判断されれば、誰でも利用できます。 

 *支払不能・・・全部の借金をどうやっても返しきれない状態であると
  裁判所が判断した場合の状態で明確な基準はありませんが、
 *現状の借金総額が、3〜4年では返済できない。 
 *借金総額が月収の20倍以上になってしまった。 
 *すでに経済的に破綻していて、借金を返済するために、また借金をし
  なければならない。

という状態などがあげられます。最終的には自己破産が適切な手段かど
うかは、一人一人の事情を裁判所が判断することによって決められます。

・家や家財は手放さないといけないのでしょうか?

自己破産手続をすると、換価できるすべての財産は強制的に処分されて
債権者に平等に分配されてしまいます。もちろん住宅や自動車等、高価
値のある物は処分されてしまい、家財道具等の生活するうえでの必要最
低限の生活必需品は手元に残すことができます。

・連帯保証人に迷惑がかかりますか?

自己破産手続をすると借金をした本人は免責されますが、連帯保証人に
は関係なく借金返済の債務は全額残ってしまいます。場合によっては
保証人も自己破産や任意整理といった手続をする必要があるので、結論
を出す前に、事前に保証人には相談する必要があります。

・自己破産をすると銀行は利用できなくなるのですか?
自己破産をしても銀行に口座を開設して公共料金の引落をすることなどはできます。ただし、5〜7年間は銀行でローンを組んだり、借金をすることはできません。

・自己破産しても借金が免除されない場合はありますか?

免責不許可事由が多いと借金を免除できません。
免責不許可事由とは・・・

   *財産を隠したり、故意に壊したりした。 
   *浪費やギャンブルが原因で借金をした。 
   *株や先物投資の取引が原因で借金した。 
   *返済が不可能な事を隠して借金した。 
   *借金の額や理由について嘘をついた。 
   *手続きの際に裁判官との面接で嘘をついた。 
   *過去7年間に自己破産を申立ていて、免責を受けている。

という状態のことです。この場合には自己破産手続きができません。

・給料は差押えを受けますか?

給料が差押えされる場合がありますが、手取り金額の4分の1までしか
差押えはきません。
給料の手取り額が28万円より少ない場合、手取り額の4分の3が差し
押さえ禁止、手取り額が28万円より多い場合は21万円が差押え禁止

ただし生活保護や年金、失業保険などは差押さえが禁止されています。

・海外旅行に行くことはできますか?

高価な財産がある場合の破産手続である管財事件の場合には、自己
破産の免責決定がおりるまでは、海外旅行に行くには裁判所の許可が
必要です。

・自己破産申立から手続きの終了まで、どのくらいの期間がかかります
 か?

だいたい半年程度かかると思われます。
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